前回はIE手法の7つ道具の2つ目
稼働分析のワークサンプリング法について
少し詳しくお伝えしました
これである程度の負荷で
簡略的な稼働状況を把握できます
【前回記事】>IE手法の7つ道具②稼働分析2ワークサンプリング法編
この稼働分析は『作業の流れの改善』方向
では『製品の流れの改善』方向として
工程分析がIE手法として
代表的なツールのひとつである工程分析
ではこの工程分析の概論について
解説を進めていきましょう
しばらくお付き合いくださいませ
工程分析とは?~工程を分析する手法~
工程分析とは工程を分析する手法です
はい、ホントそのまんまな表現なのですが
もっとも分かりやすい説明ですが
いつものように日本能率協会の定義から
確認してみましょう
【工程分析とは】
工程分析とは製造現場において、材料や製品がどのような手順・経路で作られるかを工程の系列でとらえ、決められた記号で表し、現状を明らかにして改善の着想を得る方法である。引用元: ㈱日本能率協会コンサルティングJMAC用語集より
これはヒトや設備に着目するのでなく
製品やモノの流れに着目して
改善をする方向の手法です
ま、基本的な表現方法をまずは
理解していただければと考えます
他の手法もすべてそうなんですが
一定の手順に沿って資料を作ってみても
自動的に答えがみつかるというものでは
残念ながらありません
改善の着想を得るか得ないかは
現状を明らかにしたあとの
関係者の発想力委ねられています
つまり分析はその材料集めだと
捉えれば大きくは間違わないと考えます
工程分析の種類と目的
工程分析には4種類のタイプがあります
【工程分析の種類と目的】 ◯ フロープロセスチャート(加工工程分析) 1つの品種の分析に用い、1つの材料を加工していく職場を把握する場合 ◯ アッセンブリーチャート(組立工程分析) 1つの品種の分析に用い、複数の材料(部品)を組立していく職場を把握する場合 ◯ 経路分析(類似工程分析) 多数の品種から代表品種を選び出す場合や、工程毎の負荷・工程間の運搬量などを把握する場合 ◯ フローダイヤグラム(流れ分析) 工程系列が違う多品種の生産を行っている職場のモノの流れ(工程間の相互関係など)を把握する場合 |
職場のタイプや得たい成果によって
上記4タイプから適宜選択して活用します
工程分析の目的
それでは工程分析、いったい何のために
分析を実施するのでしょうか?
工程分析の目的をはっきりさせておきしょう
・工程系列の概要把握 ・生産期間の短縮 ・仕掛りの削減 ・工数の低減 ・レイアウト改善 |
・工程の構成や各工程の相互関係を明らかにする ・工程の不必要な部分を見つけ出し、改善検討対象を明らかにする ・工程の種類や順番について問題を見つけ出し、改善検討対象を明らかにする |
ところが今回は工程分析を行うのですが
そもそも『工程』とはどんな存在でしょうか?
ここの定義もはっきりさせておきましょう
工程分析の工程とは?
だいたいの感覚的なイメージは
おそらく皆さま合致していると思います
しかし丁寧に捉え直す意義も踏まえて
改めて確認してみます
くくり方にも色々なレイヤーがありますが
この緑色部分が工程ですね
一方で工程にも種類があります
工程分析の工程の種類
工程分析の工程は4種類です
1)加工工程
目的に向かって変化(変質・変形・変色・組立・分解)している工程
2)運搬工程
1つの作業域から他の作業域へ移動(積込み・移動・荷卸し)している工程
3)検査工程
数量や品質を評価している工程
4)停滞工程
停止または貯蔵・滞留している工程
工程分析以外の分析手法では
どうしても1)に着目をします
なぜならヒトや機械が
仕事をしているということに
着目をした分析手法だからです
一方この工程分析は
2)3)4)も分析対象となっています
なぜなら製品の流れに着目をする
分析手法だからです
そのため工程分析でしか
表舞台に現れないムダもあるため
ぜひ改善に結びつけて欲しいと思います
IE手法の7つ道具③工程分析の概論編のまとめ
いかがだったでしょうか?
工程分析のイメージを掴み始めたところで
工程分析の代表的な手法の
フロープロセスチャート(加工工程分析)
について詳しく説明したいと思います
ぜひ続編をお楽しみにお待ちください!
それでは今日はここまでです
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆
長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
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