あなたはエフ付けとかエフ取りとか
お聴きになったことはありますか?
実はこれをご存じの方はおそらく
TPMについて学習したことがある
あるいは実施したことがある組織に
属している方だと想像します
TPMとはなにか?については
違う機会に詳しい説明を譲るとして
このエフ付け・エフ取りは実は
3s活動の1つである清掃活動を使い
メンバー1人ひとりの問題意識を
育てるツールとして有効なのです
メンバーの意識があがらない時や
マンネリ化した職場の空気に
新たな視点を提供できます
それが簡単なら苦労しませんよね!
ではそんなエフ付け・エフ取りとは
どんなツールでどう使うのか?
どうやってメンバーの問題意識が
高まっていくのか?
今回はそういったお話です
いつものように読み終えるまでの間
しばらくお付き合いくださいませ
エフ付け・エフ取りとは?
エフ付け・エフ取りとは文字通り
『エフ』を付けたり
『エフ』を取ったり
することです。
そもそもこのエフとは?
漢字で『絵符』と書き、実は
江戸時代からある荷札を指します
幕府や大名、朝廷、公家、寺社など
ある一定の地位を持つ特定の方々の
荷物を運送の時の目印の証札のこと
これらのカタチだけを真似て
職場改善に活かそうとの発想は
なかなかと粋なアイデアですよね
エフ付け・エフ取りの目的
このエフ付け・エフ取りの目的は
ずばり清掃活動に合わせた点検です
清掃活動は、整理や整頓と比べて
毎日実施する活動であるため
どうしてもマンネリ化しやすいです
最初は一心不乱に取組んでいても
そのうち心のない清掃をしてしまい
結果的にキレイになり難いばかりか
個人の清掃意識が低迷してきます
しかも知らず知らず悪化が進むので
本当に困った問題なのです
そこでその集中力を取り戻すために
このエフ付けエフ取りを開始します
エフ付け・エフ取りの進め方
エフ付け・エフ取りは以下の
5つの手順で進めてください
[STEP2]定めた場所の清掃を実施
[STEP3]異常を検知してエフ付け
[STEP4]エフ付けリストの作成
[STEP5]対処が完了したらエフ取り
ではもう少しだけ詳しく
進め方を補足していきましょう
[STEP1]清掃点検の重要性を説明
まず最初にいつもの清掃メンバーに
清掃でなく点検を加える狙いを
しっかり説明します
清掃はもうやれるようになったので
次は清掃業務の中に点検を組み込み
「清掃点検」ができるようになって
ステップアップしようと提案します
設備の故障の多くは劣化が原因です
故障やチョコ停に繋がる異常の兆候は
普段その設備を使って
慣れ親しんでいる作業者が
最初に気づきやすいはずです
そのため我々そのものが
異常を検知する力を磨くことで
トラブルの未然防止を図る
「清掃点検」を進めると説明します
[STEP2]定めた場所の清掃を実施
そうやって活動メンバーがしっかり
必要性と意欲を向上したならば
実際に実行へとコマを進めます
いつもの日常清掃・定期清掃として
定められた場所の清掃を実施します
そして同時に以下の異常を
意識しながら点検を進めます
② 設備面 : 設備の劣化・不具合に繋がる異常
③ 5S面 : 整理・整頓に関する異常
④ 作業面 : 作業のやり難さに関する異常
⑤ 品質面 : 品質トラブルに繋がる異常
[STEP3]異常を検知してエフ付け
そうして清掃を進めながら
職場に潜む異常に気付いたら
「エフカード」を記載したうえで
異常個所に貼り付けていきます
[STEP4]エフ付けリストの作成
そうして貼り付けたエフ付け内容を
職場ごとに集めて貼付け数を集計し
それぞれ貼付けリストを作成します
その貼付けリストは皆で見つけた
職場の異常リストになります
ぜひ対処する方針を明確にしながら
そのまま対応の進捗管理を行います
[STEP5]対処が完了したらエフ取り
そして異常を解消したならば
貼り付けたエフをはがして回収し
エフ取りを完了させます
エフ付け・エフ取りで得られる効果
通常の清掃活動では清掃する場所が
キレイになるかどうかが着目点です
しかし異常検知が加わることで
作業者1人ひとりの感性アンテナが
ピンと立っていくわけです
普段作業をしていて
異音や異臭に気づくことがあります
多くは大事にはなりませんが
その後トラブルに発展することも
ないわけではありません
だからこそ小さな気づきをしっかり
把握できる仕組みづくりが大切で
全員で気づける訓練を積み重ねれば
『異常を見つけることは良いこと』
だと体全体で理解できてきます
そのため毎回、清掃点検の前に
前述の『異常検知の5つの観点』を
説明していくと効果的です
さらに『今日は特に安全面に観点を
強めてお願いします』などと
日々のテーマを設定するとよいです
エフ付け・エフ取り~清掃点検で問題意識を養成するツール~まとめ
さてエフ付け・エフ取りについての
説明でしたがいかがでしょうか?
あなたの職場でもおそらく簡単に
導入できるシンプルな仕組みです
ぜひ一度、試してみてください
それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合い下さい☆
長文乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために