2026年11月1日
みなさま、はじめまして!
経営・現場・IT をつなぐ専門家、中小企業診断士・ITコーディネータの植松 栄介(うえまつ えいすけ)です。
普段は、IT Design Laboratory合同会社(IDLR)の代表として、中小製造業の生産性向上と DX 推進を、段階的な IT 活用で伴走支援しています。あわせて、生産管理を中心としたクラウドサービス(SaaS)の提供や、EMS メーカーの情報システム部門を支援しています。
経歴を簡単に申し上げますと(社数が多いので割愛して)、電機メーカーの子会社で情報システム部門を15年務め、生産管理システムの再構築に携わりました。
その後、グループのシステム統括会社で、製造業向け ERP や基幹システム再構築のコンサルティングを8年担当しました。子会社に戻ってからは購買・生産管理・倉庫物流の現場業務を、出向先の上場企業では SCM 部門の業務を担いました。
15年ぶりに IT 部門へ戻ってからは、中小製造業の ERP 再構築プロジェクトで、危機的な状況にあったプロジェクトを、本稼働まで立て直しました。現在は、この仕組みをクラウドサービスとして整え、その延長で中小製造業を支援しています。
私の仕事の特徴は、経営・現場・IT をつなぎ、生産管理の業務改善と IT 活用の両面から、経営課題の解決まで一気通貫で支援することです。経営計画づくりから、基幹システムの立て直し、現場データの自動収集まで、御社の規模と体力に合った打ち手を選び、現場で使える仕組みとして形にします。
机上の提案で終わらせず、現場に足を運び、皆さまとともに手を動かす中小企業診断士です。
私が「経営 × 現場 × IT」をつなぎ続ける2つの理由
「経営コンサルタントとシステム屋さん、どちらが本業なんですか?」とよく聞かれます。私の答えは「どちらか一方ではなく、経営と IT を、現場を通してつなぐことが本業です」。そう考えるようになったのには、2つのきっかけがありました。
理由1:自分たちでつくったシステムが、ERP の波に飲み込まれた
電機メーカーの製造子会社で情報システムを担当していた頃、メインフレームの COBOL バッチで動いていた生産管理を、社員数名で Windows サーバのリアルタイムシステムへ作り直しました。Windows サーバで基幹システムを動かす例がまだ少なかった時代です。DOA(データ中心アプローチ)と RAD(高速開発)の手法で取り組み、中核の処理は特許も取得しました。
このシステムは、グループ全体の次期基幹システムになる予定でした。ところが時代は ERP パッケージ導入一色に変わり、私たちのシステムはその大きな波に飲み込まれてしまいました。
それでも、自社の業務に合わせてつくった仕組みには、パッケージにはない強さがあります。社外向けのソリューション事業に移ってからも、この仕組みを土台に、グループ外のお客様のレガシーシステム再構築を支援し続けました。「その会社の現場に合った仕組みを、自分たちの手でつくる(ITを内製できている)」。この考えは、今も私の支援の軸になっています。
理由2:IT 部門の外で、現場の苦労を身をもって知った
8年後、製造子会社に戻った私が担当したのは、購買(超非量産製品)・営業(自社開発生産)・生産管理・倉庫物流(量産製品)の現場業務でした。特に、スマートフォンの黎明期、製造拠点の再編にともなう棚卸資産の統合。連日連夜走り回り、毎日が睡眠時間の確保との闘いでした。
IT の担当ではありませんでしたが、BI サーバ(社内システムのデータを集めて、表やグラフで分析・共有できる仕組み)を使って既存システムのデータを最大限に活かせる環境を自分でつくり、生産管理や資材調達の効率化を進めました。その後、出向した上場企業の SCM 部門では Python を使い始め、毎月3週間近くかかっていた部材の発注業務を数日にまで短縮しました。
現場の忙しさを知っているからこそ、わかることがあります。現場の皆さんは「今のやり方が正しい」「ほかに方法はない」と信じて、毎日一所懸命に仕事を回しています。だからこそ必要なのは、立派なシステムではありません。そのがんばりに寄り添いながら、「今日の仕事が楽になる、もっと良いやり方」を一緒に見つけることです。
この2つの経験から、私はひとつの決意をしました。
「経営の言葉で考え、現場の目線で設計し、会社が自ら回せる仕組みに育てる。そんな伴走者になる!」
中小製造業の DX がうまくいかない本当の理由
「DX が大事なのはわかっている。でも、何から手をつければいいのかわからない」。経営者の皆さまから、いちばんよく伺う声です。
多くの会社を見てきて感じるのは、うまくいかない原因はツールの良し悪しではない、ということです。分かれ目になるのは、次の問いに答えられるかどうかです。
- 経営者は、現場の状況をどこまで理解し、自らの思いをどこまで現場に言葉で伝えられているか
- 現場は、会社の方向性やトップの思いを理解し、腹落ちしたうえで改善に取り組めているか
- IT ベンダーは、ツールやシステムの導入による部分的な効率化にとどまらず、付加価値や企業価値の向上までコミットできているか
この三者の思いと言葉がつながったとき、システムは現場に根づき、改善が自然に回り始めます。私は、その「通訳」を担うとともに、AI を最大限に活用して仕組みを形にする「開発者」の役割も果たします。
しかも、いまは中小製造業にとって追い風の時代です。数千円のマイコンで生産数を自動で数えられるようになり、AI を使えばプログラムをつくる手間も大きく下がりました。大きく投資せずに「小さく始めて、自分たちで育てる」DX ができるようになりました。
そのとき大切なのは、最初から完璧を目指さないことです。まずは現場のデータを一つ取ってみる。古い基幹システムも、蓄積されたデータを最大限に活かしながら置き換えていく。そのためのシナリオが重要です。
そして何よりも、現場の取り組みについて、経営者自身も同じデータを見ながら、現場と会話することです。その積み重ねが、現場の改善を会社経営への貢献へとつなげていきます。
ただし、システムをリアルタイム化し、データを見える化するだけでは成果は出ません。生産管理の肝は、計画・調達・在庫の業務ルールそのものを磨くことにあります。たとえば、次のような取り組みです。
| 取り組み | 内容 |
|---|---|
| 生産計画の段階的な精度向上 | 先の計画は大日程でおおまかに押さえ、時期が近づくにつれて中日程(週単位)、小日程(日単位)へと細かくする |
| 部品個別の管理ルール | 価格、調達リードタイム、市況による調達の難しさに応じて、管理のきめ細かさ(管理メッシュ)を変える |
| 調達リードタイムの設定と 納期遵守率の評価 | 部品ごとに適切な調達リードタイムを決め、そのリードタイムを守って発注し、その結果での納期遵守率調達データから、調達の実力を評価する |
| 在庫管理の土台づくり | 部品に品番を付け、倉庫に番地と棚番を表示し、在庫管理カードで入出庫を記録する。「何が、どこに、いくつあるか」がすぐわかる倉庫にする |
| BOM情報の整備 (Bill of Materials:部品表) | 製品を構成する部品と数量を正しく整え、部品の所要量計算や原価計算、調達計画の土台にする |
こうした業務の土台が整ってはじめて、システムやデータが本当に生き、欠品や過剰在庫、納期遅れの削減といった経営の成果につながっていきます。
その「正しい順番」を一緒に考えて形にし、社内で改善を回し続けられる「自走化」の状態になるまで伴走する。それが私の役目です。
私にできること:改善のスパイラルを一緒に回し、自走化まで伴走する
私の支援は、優先課題を見極めるところから始まり、改善の切り口を見定めて業務システムを設計し、現場に合わせた仕組みをつくります。そして、その成果を見える化して振り返り、次の課題へつなげます。
この流れは一度で終わりではありません。一周ごとに一段上の課題へ進むスパイラルを、お客様と一緒に回していきます。目指すのは、社内の皆さまが自らこのスパイラルを回せる「自走化」の状態です。そこまで伴走します。

具体的には、次のようなご相談をお受けしています。
| ご相談内容 | 支援の中身 |
|---|---|
| 1. 経営計画づくり | 経営力向上計画など、IT 投資と経営の数字を結びつけた段階的なIT活用計画を、ご一緒につくります。 |
| 2. 生産管理の業務改善 | BOM(部品表)の整備や生産計画の立て方、部品ごとの管理ルール、調達リードタイムの設定と評価など、システムの前提となる業務の仕組みそのものを見直します。 |
| 3. 基幹システムの立て直し | 長年使い続けてきたレガシーシステムを止めずに、蓄積されたデータを活かしながら、新しい仕組みへ置き換えるシナリオを作成して実行します。 |
| 4. 事務作業の自動化・効率化 | Excel でのデータ加工、情報の転記やデータ内容のチェックなど、付加価値を生まない作業をなくし、人が価値を生む仕事に集中できる仕組みをつくります。手段は業務内容に合わせ、最適な AI 技術を活用します(AI と対話しながらプログラムをつくる「バイブコーディング」など)。 |
| 5. 現場データの自動収集 (AI+IoT) | 安価なマイコン(ESP32 など)や Raspberry Pi とセンサーで、ワークの通過数や設備の稼働を自動で集計し、使われていない古いスマートフォンも活用して、見える化します。 |
| 6. 社内勉強会 ・幹部ワークショップ | DX や生産管理の考え方を経営者や現場リーダー向けにわかりやすくお伝えし、社内で改善を続けられる人づくりを支援します。 |
私は、公益財団法人ひょうご産業活性化センターの「経営専門家派遣事業」に専門家として登録しています。兵庫県内の中小企業の皆さまは、この公的な制度を通じて、費用の負担を抑えてご相談いただける場合があります。また、神戸市内の企業の方は、こうべ産業・就労支援財団の専門家派遣事業をご利用ください。ご相談内容に応じて、専門家候補を抽出しマッチングいただけますので、お気軽にお問い合わせください。
SEIZO-BU Lab.-製造業研究会- を、改善のパートナーに
「SEIZO-BU Lab.-製造業研究会-」には、5S や品質管理、原価管理、人づくりなど、製造業の現場改善に精通したプロのコンサルタントがそろっています。私もその一員として、生産管理と IT・データ活用を強みに、メンバーと力を合わせて皆さまの改善に伴走していきます。
このサイトでは、生産管理の業務改善の進め方や、データを経営判断に活かす方法、長年使ってきたシステムとの向き合い方などを、現場の実践と経営の視点の両面から発信していきます。目先の効率化にとどまらず、会社の稼ぐ力と企業価値を高めていくための考え方を、皆さまと共有できればと考えています。
「何から手をつければいいのか」と迷ったときこそ、ご相談のタイミングです。課題に応じて最適なメンバーと連携しながら、御社が自ら改善を回し続けられる「自走化」の状態まで、一緒に歩んでいきます。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
製造部 SEIZO-BU メンバー:植松 栄介


