製造業における品質管理は重要だと
遠い過去から言われていることです
しかしその品質管理の基本的な考え方
あるいは、そのあるべき姿について
理解されていない職場がみられます
つまり作業者の間で認識が違うため
それぞれが「良かれ」と思い
それぞれが「正しい」と考える
作業方法や工夫を長年積み上げて
結果、バラツキのある製品を
量産してしまっています
その状況ではやっぱり
製品の状態は安定しないですよね
そこで今回は製造業における品質管理
その基本とあるべき姿について
説明をしていきたいと考えます
しばらくお付き合いくださいませ
品質とは
品質管理とは何か、を語る前に
やはり「品質」そのものについて
何者なのかをはっきりさせておく
必要がありますよね
ではいつものように辞書を引きます
品質(読み方)ひんしつ
品質とは一般的に、使用目的に応じた商品の有用な自然的属性(物理的および化学的諸性質)に基づいた実質的性能や消費に役だつ一定の機能を意味している。(一部抜粋)
出典 日本大百科全書/小学館 より
日本語って難しく書くと
本当に難しくなりますよね、笑
ちょっと分解してシンプル化すると
使用目的に応じた商品の
・有用な実質的性能
・消費に役だつ機能
とのこと。
さらに簡略化すると
「商品の性能や機能」のことを指します
ようするにお客さまが商品を買う時
目的を持って対価を支払います
「洗濯がキレイにできればよいな」
「食器を楽に美しくピカピカに」
「心地の良い生活で家族を豊かに」
と、いろいろメリットを考えながら
商品を購入するわけです
でも、期待どおりに
キレイにならなかったり
汚れが落ちなかったり
結果、家族を豊かにできなかったら
「なんだ!買った意味ないじゃん!」
そう叫びたくなる気持ちになります
だからあらかじめお客さまが期待する
性能や機能をクリアできるかどうか
それは製造業=つくり手側としては
とても気にしなければいけません
そのため「商品の性能や機能」を
「品質」と置き重要視したわけです
おわかりですよね
製造業の品質管理とは
では、品質管理とはなにか
これは少し説明が難しいですが
しっかりついてきてくださいね
実は製造業の品質は
設計上の品質:考える質
製造上の品質:つくる質
の2つに分けることができます
つまりお客さまの期待どおりの性能を
実際に達成できるよう設計する
図面上に表現された「ねらいの品質」
そしてその図面通りに再現して
実際に性能・機能を発揮させる
製品に実現化した「できばえの品質」
もし「考える品質」が悪ければ
魅力を感じないのでそもそも買わない
また「つくる品質」が悪ければ
期待を越えないので不満が出ます
高い設計品質と高い製造品質の2つ
この両方を掛け合わせた実際の品質を
「総合品質」と呼び
これを極大化することが
我々の使命だということです
一方で設計品質の管理は
「製品開発」「商品企画」の業務内で
考える方向性のひとつとなります
そのため実際の品質管理とは
「製造品質の管理」を指します
ようするに「できばえの品質」です
設計図面、つまりねらった品質どおり
現実の世界に生み出せるかどうかが
品質管理の課題であると言うことです
品質管理の基本的な考え方
品質管理とはお客さまの期待以上の
性能・機能を確保することが目的です
どれだけたくさん商品をつくっても
期待を裏切る商品が1つでも届けば
そのお客さまにとって最悪な結果です
そのためそれを避けるには
基本的に2方向しかありません
方向性2:そもそも期待未満の製品を作らない
どういうことか、もう少し解説します
方向性1:期待未満の商品を社外に出さない
最終的に商品として社外に出なければ
そもそも迷惑はかからない
なので社外に出る前に
つくった製品をチェックしようと
「検査」という工程が生まれたんです
これでひと安心ですよね
でも、実は根本対策にはならないんです
検査工程といってもヒトの作業
これにもミスはつきものです
しかも付加価値を生まない作業で
必要以上にコストをかける工程です
できれば避けたいですよね
ちなみに
この検査工程をもすり抜ける不良を
「外部不良」と呼んで警戒しています
なぜならお客さまに
迷惑をかけてしまうからです
一方で検査で流出を止めた不良を
「内部不良」と呼びます
不良なのでこれまでの作業はほぼ
かけた経費と共にムダになります
これを減らすには実は次にお話する
方向性を検討しなければなりません
方向性2:そもそも期待未満の製品を作らない
そもそも検査工程は期待未満の
製品が生まれなければ必要ありません
そのため根本的な対策として
期待未満の製品が生まれない
そんな「つくり方」を考えていく
必要があるわけです
でもこれもヒトが行う作業なので
季節や体調によって
精神的な状況によって
まったく同じに見えて同じでない
作業を繰り返すことになります
そうすると一定の条件が重なったとき
やはり期待未満の製品が出てしまう
つまりどれだけ「つくり方」の
バラツキを出さないか
その製造プロセスを追求する必要が
あるわけなんです
品質管理のあるべき姿
品質管理とはおおよそは
バラツキとの闘いです
どんな状況や動作の変化が
どのように品質に影響するのか
仮説を立てて、対策をして、検証して
それらを繰り返して、繰り返して
バラツキを最小化していく
その最小化に応じた最適な検査体制を
調整していくことで
高い品質と低いコストを両立させる
そんな取組みをしくみとして
装備している組織=チームが
出来上がっていること
それが製造業の品質管理における
あるべき姿であると
このサイトでは定義しておきましょう
製造業の品質管理とは~品質管理の基本とあるべき姿を知る~まとめ
お客さまの期待を裏切ればやはり
今後我々を選んでもらえない確率が
ぐんと高まってしまいます
だからこそ安定した品質を実現して
安心して製品を購入し続けてもらえる
そんな職場づくりを進めることは
やはりとても重要ではないでしょうか
せっかくご縁あって働いている職場を
よくできるかどうかは
品質に興味を持ってこの情報を読む
あなた自身の決断と行動によって
大きく左右されると思います
ぜひ、これを読んでいるあなたから
職場を良くするためのアクションを
お願いしてこの記事を終わります
それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合い下さい☆
長文乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために