VE提案を量産できる7つの質問とその意味とは?

VE提案を量産できる7つの質問とその意味とは?

Value Engineering=略してVEとは
バリューエンジニアリングと呼ばれ
有効な原価低減手法として有名です

ですが実際に使えている中小企業が
まだまだ少ないのが現状ですよね

そのためこのサイトでは少しづずつ
簡単にな表現で解説を試みています

今回も読み終えるまでの時間
少しお付き合いくださいませ。

 

目次

一般的な見方とVE的な見方の違いとその意味

基本的なVEの意味を理解するために
以下の構造的な違いを比較すると
わかりやすくなります

VE提案を量産できる7つの質問とその意味とは?

上図はVE提案を進める意味について
一般的な見方と比較しています

従来は左側に表現してあるとおり
製品や部材の原価を積み上げて
最後に利益を載せて売値とします

つまり材料費や労務費、外注費など
勘定科目を積算するわけですよね

これが一般的な見方です

一方でVE的な見方は以下のとおり

 

①最低必要機能

まずは必ず必要となる
最低限必要な機能を定義します

これをVEでは『名詞+動詞』
表現する必要が特徴的です

この辺りは以前詳しく説明したので
以下の記事を参考してみてください

 

この定義を進めることで
1つの目的をを達成させるのは
別に今の方法だけではないことを
知って欲しい願いが込められてます

 

②顧客要求価値

これは①に加えて顧客満足に関わる
お客様からの要求価値を加えます

これも最低限必要である分だけとの
基本的な考え方は変わりませんので
念のため補足しておきます

 

③製造上の要件

これは製造を進めるうえで
外せない要件=機能のことです

これがないと造れないなら
外しようがないですよね!

 

④不要機能

そうして本当に必要な機能以外
つまり本来なら必要とされない機能

これを消去法で明らかにして
このコストを省いていくことが
VE的な意味=考え方だということ

おわかりいただけますでしょうか

 

VE提案を生み出すための7つの質問

ここでVE提案を量産できる質問を
代表的な7つを以下の表で示します

 

質問 VE提案を生み出す質問
それは何か? ネクタイピン
それは何をする? ネクタイとシャツを固定
その値段は? 10,000円
その価値は? バネとギザギザが本体の価値
他にその働きをするものはないか? のりづけ、ピン止め、洗濯ハサミ、クリップ・・・
その値段は? クリップ1円、洗濯ばさみ〇〇円・・・
要求を満たすか? クリップを改造すれば100円?

 

左側には7つの質問を
右側には解析例を記入してみました

それではこれをもう少しだけ
解説を加えることにしましょう

質問1:それは何か?

まず、VE手法を活用する対象を
決めることが必要となります

なので今回は例として
『ネクタイピン』について
考えてみていきましょう!

 

質問2:それは何をする?

次の質問はその『ネクタイピン』
機能を明らかにしていきます

ただしVEの基礎である
[名詞]+[動詞]とします

つまり、ネクタイピンが果たすべき
役割や機能、使用目的に着目して
『ネクタイとシャツを固定』

 

質問3:その値段は?

そしてその機能は一般的に
いくらで提供されているか?

客観的な数値情報が必要となります

そりゃ比較するには必要ですよね

 

質問4:その価値は?

そしてもっとも重要なのは
その値段にどのような価値を
買っているのか?ということ

この価値を
○ フレーム
○ AとBを止めるバネ
○ 滑り止めのギザギザ
 など
大まかな構成としてとらえ
その価値を整理する

 

質問5:他にその働きをするものはないか?

そして質問5では
その代替手段についてアイデア出し

実際にはここで時間をかけるのが
一般的です

そりゃVEの根幹部分ですよね

 

質問6:その値段は?

そして最終的にその代替手段が
いくらで手に入るのか?を
調査・算定していきます

質問3と同じですが
これで改善前と改善後の
コストインパクトの差を見ながら
どの案が良いか、悪いかを
考えていくことができます

 

質問7:要求を満たすか?

そして、最後は最終確認です

代替案の効果算定を進めながらも
最終的に顧客要求を満たさなければ
改善を進めるわけにもいかないため
こちらも必要な質問となるわけです

おわかりですよね?

 

VE提案を量産できる7つの質問まとめ

VE提案を数多く生み出すための
7つの手順を質問化しただけですが
事例を用いてのストーリーのため
わかりやすかったのではないか?と
今回は記事を書き進めました

ぜひ、御社の原価低減活動のために
ご参考いただければ幸いです

 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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