やはりなんと言っても工場の5S活動は継続が命です。5S活動の継続的な改善によって、工場の生産性向上が進んでいくと同時に、組織的な進化や成長につながりますので、その重要度は高く、この活動を選ばない選択肢はほぼありません。でも逆に、本当に意味があるのか?言うほどメリットがでないのでは?と取り組まない理由としている工場もいらっしゃることは確かです。
そこで今回は、実際に工場の5S活動を継続して業務効率をアップさせた事例集を紹介すると同時に、5S活動を継続するためのコツとポイントもお伝えします。では、どのように5S活動を継続することができるのでしょうか?実際に5S活動を継続して工場の業務効率をアップさせた事例を見ていくことにしましょう。
それでは今回も読み終えるまでのお時間、しばらくお付き合いくださいませ。
5S活動はなぜ継続することが重要なのか?
さて、5S活動とは、整理・整頓・清掃・清潔・習慣(しつけ)の5つのステップで工場の環境や品質を改善する活動であることはご承知のとおり。この5S活動は、工場の環境や品質だけでなく、作業効率や安全性、コミュニケーションなどにも大きな影響を与えます。一般的に5S活動によって、以下のようなメリットが得られます。
5S活動 | 効果 |
---|---|
整理 | 作業スペースが広くなり、作業しやすくなる |
整頓 | 作業道具や資材が見つけやすくなり、時間や手間が省ける |
清掃 | 汚れやほこりが減り、健康や衛生面が向上する |
清潔 | 機械や設備の故障や不具合が減り、品質や信頼性が向上する。また、事故やトラブルが減り、安全性が向上する。 |
習慣(しつけ) | 標準化が進むと同時に、コミュニケーションが円滑になり、チームワークやモチベーションが向上する。 |
しかしなんといっても、5S活動は日々の積み重ねが重要です。なぜなら、5S活動を継続することで、以上のメリットを持続的に享受することができるからです。また、5S活動を継続することで、工場全体の改善意識や問題解決能力も高まります。そのため、5S活動は工場の競争力向上に欠かせない活動で『継続』が何より大切なのです。
事例1:5S活動を継続して作業効率が30%向上!
A社は電子部品の製造工場です。A社では、5S活動を継続して工場の作業スペースを整理整頓した結果、作業効率が30%向上したケースを紹介します。
A社では、以前は作業スペースが狭く、作業道具や資材が散乱していました。そのため、作業者は作業しにくく、探し物に時間がかかり、生産性が低かったです。そこで、A社は以下のような方法で5S活動を継続しました。
- 作業スペースの不要なものを処分し、必要なものだけを残した
- 作業道具や資材を種類や用途に応じて分類し、ラベルや色分けで区別した
- 作業道具や資材を決められた場所に決められた方法で置き、常に整頓した
- 作業スペースの汚れやほこりを毎日清掃し、清潔に保った
- 5S活動のルールやマナーを従業員に周知し、自主的に守らせた
このように、5S活動を継続することで、A社の工場は以下のように変わりました。
- 作業スペースが広くなり、作業しやすくなった
- 作業道具や資材が見つけやすくなり、時間や手間が省けた
- 作業スペースが清潔になり、衛生面が向上した
- 作業者の意識や責任感が高まった
これらの変化によって、A社の工場は作業効率が30%向上しました。また、品質や安全性も改善されました。
事例2:5S活動を継続して故障率が80%減少!
B社は食品加工の製造工場です。B社では、5S活動を継続して工場の機械や設備のメンテナンスを徹底した結果、故障率が80%減少したケースを紹介します。
B社では、以前は機械や設備のメンテナンスが不十分で、故障や不具合が頻発していました。そのため、生産停止や廃棄物の発生などで損失が大きかったです。そこで、B社は以下のような方法で5S活動を継続しました。
- 機械や設備の点検や清掃を定期的に行い、異常や汚れを早期に発見・対処した
- 機械や設備の使用履歴や故障履歴を記録し、分析・改善した
- 機械や設備の部品交換や修理を適切に行い、性能や寿命を延ばした
- 機械や設備の操作方法や注意事項を従業員に教育し、正しく使わせた
このように、5S活動を継続することで、B社の工場は以下のように変わりました。
- 機械や設備の故障や不具合が減り、品質や信頼性が向上した
- 生産停止や廃棄物の発生が減り、コストや時間が節約された
- 機械や設備の性能や寿命が延び、投資効果が高まった
- 従業員のスキルや知識が向上し、安全性が向上した
これらの変化によって、B社の工場は故障率が80%減少しました。また、生産性や利益も改善されました。
事例3:5S活動を継続して事故やトラブルがゼロ化!
C社は化学製品の製造工場です。C社では、5S活動を継続して工場の安全管理を強化した結果、事故やトラブルがゼロになったケースを紹介します。
C社では、以前は工場内で火災や爆発などの重大な事故が発生していました。そのため、人的被害や物的被害だけでなく、社会的な信用も失っていました。そこで、C社は以下のような方法で5S活動を継続しました。
- 危険物や有害物を適切に管理し、漏洩や混入を防いだ
- 消火器や救急箱などの非常用具を整備し、使用方法や位置を従業員に周知した
- 火気厳禁や禁煙などの安全表示を工場内に設置し、従業員に遵守させた
- 安全教育や訓練を定期的に行い、従業員の危機意識や対処能力を高めた
このように、5S活動を継続することで、C社の工場は以下のように変わりました。
- 危険物や有害物の管理が徹底され、火災や爆発などの事故が発生しなくなった
- 非常用具が整備され、万一の事態に備えることができるようになった
- 安全表示が工場内に設置され、従業員の安全意識が高まった
- 安全教育や訓練が定期的に行われ、従業員の危機対応能力が向上した
これらの変化によって、C社の工場は事故やトラブルがゼロになりました。また、人的被害や物的被害も減少しました。
事例4:5S活動を継続して不良品率が90%低下!
D社は家具の製造工場です。D社では、5S活動を継続して工場の品質管理を改善した結果、不良品率が90%低下したケースを紹介します。
D社では、以前は工場内で製品の傷や汚れ、寸法のずれなどの不良品が多く発生していました。そのため、返品やクレームが増え、顧客満足度が低かったです。そこで、D社は以下のような方法で5S活動を継続しました。
- 製品の検査や測定を定期的に行い、不良品の原因や発生率を把握し、改善策を立案・実行した
- 製品の保管や運搬に注意し、傷や汚れを防いだ
- 製品の仕様や基準を明確にし、従業員に教育し、遵守させた
- 製品の品質に関するフィードバックや苦情を受け入れ、改善に活用した
このように、5S活動を継続することで、D社の工場は以下のように変わりました。
- 製品の検査や測定が徹底され、不良品の原因や発生率が低下した
- 製品の保管や運搬が注意深く行われ、傷や汚れが減少した
- 製品の仕様や基準が明確になり、従業員のスキルや知識が向上した
- 製品の品質に関するフィードバックや苦情が受け入れられ、顧客満足度が向上した
これらの変化によって、D社の工場は不良品率が90%低下しました。また、返品やクレームも減少しました。
事例5:5S活動を継続して従業員のモチベーション向上!
E社は衣料品の製造工場です。E社では、5S活動を継続して工場のコミュニケーションを促進した結果、従業員のモチベーションや満足度が高まったケースを紹介します。
E社では、以前は工場内でコミュニケーションが不足していました。そのため、従業員は孤立感や不満感を抱き、作業意欲や能力が低かったです。そこで、E社は以下のような方法で5S活動を継続しました。
- 5S活動に関する意見交換会や報告会を定期的に開催し、従業員同士の情報共有や意見交換を促した
- 5S活動に関するアイデアや提案を募集し、採用されたものには報奨金や表彰などを行った
- 5S活動に関する成果や貢献を公表し、従業員の自信や誇りを高めた
- 5S活動に関する楽しみやユーモアを取り入れ、従業員のやる気や笑顔を増やした
このように、5S活動を継続することで、E社の工場は以下のように変わりました。
- 従業員同士のコミュニケーションが活発になり、チームワークや協力性が向上した
- 従業員のアイデアや提案が採用され、創造性や主体性が向上した
- 従業員の成果や貢献が評価され、モチベーションや満足度が向上した
- 従業員の楽しみやユーモアが増え、雰囲気や関係性が良くなった
これらの変化によって、E社の工場は従業員のモチベーションや満足度が高まりました。また、生産性や品質も改善されました。
以下のリンクは、5S活動前と後の活動報告事例集を集めた専用サイトです。おそらくここまで事例を集めているサイトは他にないと思いますので、ご参考ください。
5S活動の継続のコツとポイントとはどんなこと?
ここまで、5S活動を継続して工場の業務効率をアップさせた事例を紹介しました。では、どのようにして5S活動を継続することができるのでしょうか?ここでは、5S活動を継続するために必要なコツとポイントを紹介します。
5S活動を継続させる2つのコツ
5S活動を継続させるためには、以下の2つのコツがあります。
コツ1:定期的にチェックリストや監査表を作成し、自己評価や他者評価を行うこと
5S活動は日々の積み重ねが重要です。しかし、人間は慣れてくると油断したり、怠けたりする傾向があります。そのため、定期的にチェックリストや監査表を作成し、自己評価や他者評価を行うことが大切です。これにより、現状の問題点や改善点を把握し、改善策を立案・実行できます。また、評価結果を公開し、フィードバックや助言を受けることも有効です。
コツ2:5S活動に関する教育やトレーニングを行うこと
5S活動はスキルだけでなく、意識も重要です。しかし、意識は言葉だけでは変わりません。そのため、5S活動に関する教育やトレーニングを行うことが大切です。これにより、従業員のスキルや知識を高めるだけでなく、5S活動への参加意欲や責任感を醸成できます。教育やトレーニングは、理論だけでなく、実践や体験も取り入れることが効果的です。
5S活動を継続させる3つのポイント
5S活動を継続させるためには、以下の3つのポイントがあります。
工場方針に5S活動を入れること
5S活動は工場全体の目標や方向性に関わる活動です。そのため、工場方針に5S活動を入れることが重要です。これにより、従業員に5S活動の重要性や必要性を認識させることができます。また、工場方針に沿って5S活動の目標や計画を立てることも有効です。
組織的に取り組むこと
5S活動は個人の努力だけではなく、チームや部門、工場全体の協力が必要です。そのため、組織的に取り組むことが大切です。具体的には、以下のようなことが挙げられます。
- 5S活動に関する役割分担や連携、報告などを明確にすること
- 5S活動に関するリーダーやチャンピオンを任命し、主導的な役割を果たさせること
- 5S活動に関する会議やミーティングを定期的に開催し、情報共有や意見交換を行うこと
改善実施者を適切に評価すること
5S活動は改善のための活動です。そのため、改善実施者を適切に評価することが重要です。これにより、従業員のモチベーションや自信を高めることができます。具体的には、以下のようなことが挙げられます。
- 5S活動によって工場の状況や業績が改善された実績報告に対し、職場を代表する責任者から、しっかり感謝を述べて、好ましい行いをしたことを伝えること
- 素晴らしいアイデアや提案のある5S活動報告があった場合、その創造性や主体性を認めて、朝礼や発表会などで発表や表彰などを行うこと
- 5S活動報告に対して適切な次なるステップをアドバイスすること
これらについてはある程度の中間管理職の訓練が必要となってくるため、以下のリンクで記載している専門家によるコメントを参考にして、アドバイス力を磨いてみてください。
まとめ:5S活動を継続して業務効率をアップさせた事例集
さて今回は、工場の5S活動を継続して業務効率をアップさせた事例集を紹介し、加えて5S活動を継続するためのコツとポイントもお伝えしました。
5S活動は工場の競争力向上に欠かせない活動です。しかし、5S活動は一度やって終わりではなく、日々の積み重ねが重要です。この記事で紹介した事例やコツ・ポイントを参考にして、ぜひこの記事を読んでいるあなたから、5S活動にチカラを入れてみてください。きっと工場の業務効率がアップするだけでなく、品質や安全性、コミュニケーションなども改善され、加えて働くみんなのモチベーションや満足度も高まると思います。
5S活動は工場の改善や生産性向上に大きな効果をもたらします。ぜひ、今回の内容を参考にして、あなたの工場も5S活動を継続・進化させてください。
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それでは今日はここまでです。今後とも宜しくお付き合い下さい☆
長文乱文を最後まで読んでくださりいつもありがとうございます♪
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