改善報告書や改善レポート、改善提案書の
適切な書き方はご存知でしょうか?
改善を実施しようとした時
あるいは実施した時には
その改善の報告書が
必要となる場面って多いですよね
でもそんな改善報告書にも実は
適切な書き方が存在しています
そんな改善報告書っていったい
どのように作成すればよいのか
重要ポイントをしっかり押さえる
書き方についてお話して参ります
改善報告書を作成する目的について
その重要ポイントの理解を深めるため
そもそも何のために改善報告書が
必要とされるのか?を把握しましょう
目的2:身近な改善事例の共有
目的3:振り返りによる改善点の抽出
目的4:職場の改善総額の明確化
目的5:改善目標と実績の進捗管理
もう少し詳しく解説をしていきましょう
目的1:個人の貢献度合いの評価
1つめの目的は個人の貢献度合いの
評価をすることです
上司、自分、そして同僚に至るまで
提出する個人がなんのために
何をどうすることで
どの程度改善できたのか?
あるいは改善する考えなのか?を
しっかり報告書としてまとめることで
貢献度合いを評価することができます
改善という抽象的な活動そのものを
改善金額という具体的な数値として
その大きさを表現することが
1つ目の目的であるということです
数値で表現しないと
声が大きくて好印象なタイプなど
パフォーマンスが上手なヒトの
評価が高くなってします
そうではなく公平・公正に
職場への貢献度合いで
評価したいわけです
活動報告書を作成・提出することで
そんな環境を整備できます
目的2:身近な改善事例の共有
2つ目の目的は、職場で実施した
身近な改善事例を共有することです
改善活動とは職場を良くする行為
カイゼン、Kaizenとも表記されます
そんな改善活動を進めるには
まずは改善方法をマネるところから
スタートする職場がほとんどです
いろいろな改善事例を探して
自分の職場の課題解決に応用します
効果があるものは残し
出ない場合は次のやり方を探す
そんな時に隣の職場の
実際に改善した方法を知ることは
とても刺激的なのです
『なるほどそんなやり方があるのか』
『よくそんなことを思いついたな』
『では、ウチでも取り組んでみよう』
他社の改善事例はあくまで他社です
なので他社のすごい事例を見ても
『うちでは実施できるスキルがない』
『こんなすごい改善方法は合わない』
『やったことがないからできない』と
拒絶反応が出たりすることもあります
でも隣の職場でできたのなら
自職場でもできないはずはない?!と
期待が高くなる
そんな環境をつくることが
目的の2つ目です
目的3:振り返りによる改善点の抽出
3つ目の目的は
振り返りによって改善点の抽出を
図ることができることです
改善報告書の作成する時に
改善活動そのものを振り返ります
誰が、何ために、どのようにして
改善活動を進めていったのか?
そうやって自らの行動を振りって
活動そのものに反省点はなかったか?
もっとよい方法はなかったのか?
さらに高い成果を得るためには?など
次の改善活動をレベルアップさせる
ポイントを生み出すことができます
そんな個人の改善活動に関する
スキルアップを狙うことが
3つ目の目的です
目的4:職場の改善総額の明確化
4つ目の目的は職場の改善総額を
明らかにすることです
例えば、個人個人の改善報告書が
複数枚提出されているとします
その報告書の改善金額を集計すれば
ある一定期間にどの程度の成果
つまりコストメリットを出すことが
できるのか?が明らかになります
そうすれば複数ある職場の中で
どの職場がどの程度
原価低減に貢献できたのかが
わかるようになります
個人と同じく印象だけでなく
ちゃんと貢献度合いで評価できる
そんな体制づくりが4つ目の目的です
目的5:改善目標と実績の進捗管理
最後の目的は改善目標と実績との差
つまり進捗管理ができることです
改善を進めようと意思決定している
職場であれば必ず改善目標が
設定されているはずです
件数なのか、金額なのか、
それとも独自評価の点数なのか
職場の事業形態によってそれぞれです
もし設定されてない職場であれば
改善を進める意思決定がないため
まじめに取り組むのは評価に
つながらない可能性あります
職場に良かれと思い
懸命に取り組んだ結果
ムダな仕事をしていると
逆評価されないようご注意ください
そんな改善目標がどの程度で
現時点でどこまで改善が進んでいるか
それを見える化できるようになります
そのため、期間の半分を過ぎたのに
まだ改善目標の1/3だから
挽回するための対策を施す必要がある
など、積極的な原価低減が可能です
また、前期間と比べることで
組織としての改善力の増減を見たり
職場毎に偏りがあるかどうか、など
傾向を分析したりできます
改善報告書の書き方の重要ポイント
そんな5つの目的を確認すれば
その目的を大きく達成できるよう
意識できる書き方をするだけです
つまり改善報告書の書き方は
以下の重要ポイントを押さえて下さい
POINT2:改善報告書は掲示板で共有
POINT3:活動内容と反省点をまとめる
それぞれもう少し解説を加えます
POINT1:年間の改善金額を表現する
改善金額を表記する時に
年間の改善金額で表現して下さい
これはどの程度の改善をしたか
金額換算した時、日、週間、月など
それぞれの改善内容に応じた表現を
皆さまはし勝ちです
ですが個人の貢献度合いを評価する
あるいは職場の改善総額を比較する
さらには改善目標の進捗をみる時に
このフェーズが一致していないと
わざわざ一人ひとり計算し直す
必要が出てきます
これは管理上、別の換算表を作成する
手間が増えることになるため
組織全体としては非効率をなります
そのため最初から決算期間である
1年間と定めて表現するように
指示して統一しておいてください
POINT2:改善報告書は掲示板で共有
改善報告書は
掲示板など誰でも見れるところに
貼り出して共有してください
そのことでご自身が改善を進める時
掲示板に行けば身近な改善事例を
誰もが簡単に参考できるようになり
改善活動全体が進みやすくなります
朝礼などで
掲示板では改善のヒントが見れる、と
リーダーが閲覧を促す工夫をすれば
さらに効果も大きくなります
POINT3:活動内容と反省点をまとめる
改善報告書の中で必ず
活動内容と反省点を完結にまとめて
記載するようにしてください
活動内容は完結にまとめる前に
時系列的に思い出しながら
エクセルなどでまとめることを
オススメしています
いつどうやって課題に気がついたか
なぜその改善テーマに決めたのか
解決策をどのように思い付いて
どのように改善効果を検証したか
などありありと思い出して
気がついことをすべて明らかにします
そうやって全体を振り返ることで
本当はどうやればもっと良くなったか
さらなる成果拡大には何が必要か
などを思いつく毎にメモしておきます
そのことで反省点を完結にまとめて
皆さま自身がさらなる良い改善を
進められるように表現(宣言)して
報告書をまとめてください
では具体的な改善報告書の書き方を
例文を用いて表現してみましょう
改善報告書の書き方(例文)について
必要項目としては以下のとおり
項目2:職場の目標および現状
項目3:改善方法および年間改善額
(実施前:改善方法および期待改善額)
項目4:次改善活動での留意点
項目5:報告者の所属と氏名
もうおわかりですよね
ではこの項目を網羅しながら
例文を紹介しましょう
===<改善報告書の例文>====
2019年4月7日
代表取締役社長
○○○○殿
件名:段取替えプロセスの改善報告書
1.改善目標現状
製造部第二課は8名所属しており、その作業時間は月間平均1600時間です。製造部では今期の改善目標として作業時間:5%削減が目標となっています。その作業時間の内訳を調査・集計した結果、段取替え業務が最も多く全体の30%を占めていることがわかりました。そのため段取替えロスの低減をテーマとして取り組むこととしました。
[参考]添付資料○○の図○○、表○○
2.現状の課題
課題1:段取替え作業手順の最適化
課題2:段取替え発生の集中回避
課題3:上記2課題の解決組織の設定
作業者によって段取替えの作業手順に違いがあるため、作業手順の最適化と標準化を進めると同時に、段取り替えが集中して発生しないよう着工管理ができる体制を整備する。またこれら2つの課題を解決するためのプロジェクト組織を新たに設置することで着実な改善を図ります。
[参考]添付資料○○の図○○、表○○
3.改善方法とその効果
(1)改善方法
・作業手順の調査・計測および見直し
・着工指示板の設置と管理方法の検討
・プロジェクトチーム設置と活動時間の設定
(2)改善効果額
上記の施策で年間○○Hの作業時間削減で、年間○○万円の原価低減効果を見込めます。
4.次改善活動での留意点
今回の改善では検討メンバーが改善に不慣れであり、作業手順の調査と作業時間計測にかなりの時間がかかってしまった。しかし次回以降は、そのコツも把握できたため迅速な改善活動が可能となるよう工夫を施すこととします。
以上
報告者:製造部第二課 ○○○○
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例文だと具体的で
わかりやすいですよね
ぜひ参考にしてみてください
改善報告書のエクセルフォーマット(テンプレート)
上記は実際にはワードなどで
記述することが多いのですが
なぜかエクセルフォーマットで
要望されることが多いです
確かにエクセルって万能なので
こういった報告書用途でも
簡単に活用できてしまいますよね
とは言っても実際に作成するのは
ちょっと面倒だったりします
そこで以前、弊社で作成した
エクセルフォーマットで
テンプレート化したファイルを
皆さまへプレゼントしますので
以下にメールアドレスを入力下さい
そのメール宛にお送りいたします
改善報告書の書き方と例文・エクセルフォーマット(テンプレート)まとめ
いかがだったでしょうか?
改善報告書の書き方とその目的
書く時に留意すべき重要ポイントと
例文を踏まえたエクセルフォーマット
つまりテンプレートをプレゼントする
そんな内容でした
この改善報告書のほとんどは
改善してから作成することが多いが
まれに改善提案という意味合いで
改善する前に作成する会社もあります
それだとそのまま改善提案書と
タイトルが変えた方が簡単です
やはり職場をより良いものに変える
そのためにそれぞれが改善を施す
そしてみんな自分の手で足で
職場をどんどん良くしていく
そんな会社は他社に比べて負けない
強い現場になると同時に
より良い職場をつくるチカラを持った
リーダーが育っていきます
つまり次世代を担う人材育成です
ぜひそんなカタチづくりを
進めていっていただきたいと思います
それでは今日はここまで
今後とも宜しくお付き合いください☆
長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために