3s活動チェックシート~3s活動の推進尺度~

3s活動チェックシート~3s活動の推進尺度~

前回は3s活動の目的をどのようにしてメンバー間で共有していくのか?をお伝えしました。
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正直言って職場には多種多様の価値観が入り混じっています。

 

それをすべて完璧に同じに揃えようなんて非現実的な論理を展開するつもりはありません。

 

ヒトはどうしたって生まれ育ちが違う。
だからモノの見方、考え方もそれぞれ

なので。。。
そのままでいいんです。

 

何をやっても
どれだけやっても
ぜったいに揃わないんです。

 

だけど。。。
ぜったい揃わないものを

『揃えよう』とすることが、
そんな工夫や努力を積み重ねることが、

企業運営にとってとても大切なことだと思うんです

 

そういったスタイルの延長線上にだけ『安定した商品・サービスの提供』が待っています

 

普通では難しいのだけれど、あらゆる改善方法を重ねることで、独自の進化を遂げることができるようになるのです

 

そういった実例が示すとおり

ゴールはどこで
現時点はどこなのか

その位置関係を把握することが非常に重要

なのですが、その位置把握が難しい。。。

 

それを簡単に把握するツールが
3s活動チェックシートなんです!

 

今回は3s活動のチェックシートそのものと、その活用法を説明したいと思います。

 

 

目次

3s活動チェックシートについて

 

3s活動の推進尺度!3s活動チェックシート

 

では早速ですが、いつも私が標準的に使用している3s活動チェックシートの項目をみてみましょう!

 

上記の画像は小生が普段活用している標準的な3s活動チェックシートです。

 

4カテゴリ×5項目×2点=80点満点です。

 

これらをメンバー全員でそれぞれの視点で評価していただき、それらを平均した点数が皆さまの目でみた評価点となります。

 

中には甘い採点の方もいらっしゃるでしょう
一方で厳しい採点の方も
それを総合した平均点数がその職場の評価点ということになります。

 

ホント、これこそ個性の組み合わせですよね。

 

項目は下記のとおりです。

 

【3S推進体制】
全体的な活動として3Sの推進組織は設置されているか。
3Sを推進する目的が明らかになっているか。
定期的な活動スケジュールは貼りだされているか。
整理・整頓・清掃の役割分担は明確か。
改善のための問題点は共有されているか。
【整理】
モノが溢れていて職場が狭く感じないか
余分なモノがおいてあることが起因して作業者にムダな動きはないか。
モノの置き場が決められており、ルールは徹底されているか。
必要なモノ、必要でないモノが識別できるようになっているか。
避難経路、配電盤前、消火器付近、非常口の前に不要なものがないか。
【整頓】
工具や文具が設備の上などに放置されていないか。
工具や文具の置き場に名札があり、定められた置き場で管理されているか。
置き場所には、何をいくつ置くかなどルールが掲示されているか。
通路と作業場の区画線があり、安全が確保されているか。
モノを取りに行ったり、移動したりと、やたら歩いているヒトが多くないか。
【清掃】
床にごみがおちていないか。
床に水や油がこぼれておらず、ピカピカになっているか。
設備の上にほこりがのっていないか。
設備周りにネジや金具などの備品が落ちていないか。
清掃用具がきめられた場所にそろっており、ホコリがたまっていないか。

 

これらはすべて疑問形になっています。

 

しかし、少し文章の末尾を入れ替えて『~か。』という表現を『~こと。』と置き換えてみます

 

そうすると、『理想的な職場の条件』と読み変えることが可能なんです。

 

そうなんです!

 

実はこの3s活動チェックシートはもともとは職場の皆さまでブレストして

『こうであったら嬉しいな』
『こんな職場にできればいいな』
『やっぱり快適職場はこうでなくっちゃ!』

と思う条件を並べていって、各カテゴリ毎で5つにまとめてもらったものなんです。

 

それを後から疑問形に変換して3s活動チェックシートとして活用しているわけです。

 

つまり意味合い的には
『あなた達が考える理想の職場になっていますか?』
ということなんです。

 

なっていれば80点満点
まったくダメなら0点

 

その尺度でもって、全員でチェックした平均点が現在の職場の評価点と判断します。

 

つまり、今後の3s活動によって点数を上げていくことが目標となるんです。

 

もちろんゴールは80点満点

 

しかしやれることは限られています。

 

1クールで実施できる施策は

整理イベントとして1回
整頓イベントとして1~3回
清掃は毎日ですがやり方は1回のみ変更可能

 

3s活動は『決めたこと、決められたことを守る』ことを徹底しますので、これらの活動はすべて推進組織で決定することになります。

 

なので毎回、『理想的な職場』をチェックリスト化し直すため、1クールの限られた期間内で80点満点を目指すのです!

 

そう、驚きのビフォー・アフターを目指して!

 

 

3s活動チェックシートの使い方

3s活動の推進尺度!3s活動チェックシート

 

先ほども説明した通りこの3s活動チェックシートは、『理想職場を満点とした時に現状を全員がどう評価しているか?』を表すことになります。

 

つまり満点を取るために
理想職場実現のために
『自分達が何をすべきなのか?』を推進メンバーに考えていただきたいのです。

 

例えば、整理の3項目目は
『モノの置き場が決められており、ルールは徹底されているか。』
とのチェック項目になっています。

 

これが0点だとすれば『2点にするために何ができるのか?』を考えていただきたいのです。

 

もちろんこの内容であれば
○ モノの置き場を決める
○ ルールを徹底する
必要なのは単純にこの2項目の対策でしょう

 

しかし職場内にあるすべてのモノの置き場を決めるとなると、むちゃくちゃ壮大な施策が必要になります。

 

それを整頓の数回のうちの1回で、どのエリアをどう改善すればいいのか?
せめて1点を上げるならどこか?を考えてほしいわけです。

 

そうやって考えていくと単純に、4カテゴリ×5項目=20施策の改善案が生まれます。

 

しかし残念ながら、これらすべてを1クールで取り組むわけにはいきません。

なんせ3s活動は永遠に継続していくものですから。

 

そのため20施策の中から今クールに取り組むものを選択していく

この過程を推進メンバーで話し合って決定してほしいわけです。

 

『考えに考えて、決断して徹底実施する』

 

このカタチを標準作業として欲しいのです。

 

そうすれば、あらゆる問題に対して同じカタチで転用が可能となってきます。

3s活動チェックシートの転用事例について

3s活動の推進尺度!3s活動チェックシート

 

お仕事をしていると様々な問題が降りかかってきます。

 

それを対処していくのはもちろん重要です。

 

しかしその場、その場の判断に任せると
ある時は顧客目線の対応をとったり
ある時は従業員目線の対応をとったり

いったいどっちを優先する企業なのか

 

また、どういった基準に、考えに
その判断をゆだねているのか?
そもそもその一貫性があるのか?

 

などなどブレブレの対応をしてしまうこと

結構、日常的に起こってないでしょうか?

 

そういった時、本来ならばその企業特有の経営理念という過去から積み上げてきた信念や哲学を基準に判断をしていくことが理想的ですが、経営理念がそもそもなかったり、ただのお飾りで事実とはかけ離れていたり、使いこなす訓練をしていなかったりで、ほとんどの場合即効性がありません。

 

結果、『その時の発言力の強い一部のヒトの価値観が採用されて、偏った対策となりがち』となります。

 

そんな時、このチェックシート方式を採用すれば多方面の視点を活用し、全体を網羅した対策を検討することが可能となります。

 

やり方は3s活動チェックシートを作成する場合と同じです。

○ まず理想的な状態を表す条件を挙げる
○ それらを5項目程度にまとめる
○ 疑問形に読み替えてリスト化する
○ それぞれ現状を採点する
○ 満点にするための対策を決める

 

でも、いきなりこのカタチを取ろうとすれば
『何がはじまったの?』
『理想を語る前に対策を考えようよ!』
『なんてまわりくどい!』

と反発がでることが予想できます。

 

おそらく発言力の強いヒトが、自分の仕事だという当事者意識を全面に出して、会議に出席しても出番がないことから、イライラしはじめるのがオチです。

 

しかし3s活動でこのプロセスをみんな知っていて、その有効性を肌で感じた経験があるなら、あらゆる問題解決のミーティングでこういった『多くの視点を取り込んだ失敗の少ない対策を生み出すこと』を標準化することができます。

 

例えば、顧客から品質クレームが来た場合
○ 本来はどういった状態が理想的か
 →ピンチをチャンスに変える
○ それが満点なら、今は何点か
 →ピンチをピンチとしか見ていない
○ 満点にするにはどういった対策が必要か
 →チャンスに変えるには即対策書を提出!

また、営業体制の強化の場合
○ 本来はどういった状態が理想的か
 →顧客から指名されるほどの信頼感!
○ それが満点なら、今は何点か
 →安売りだけがメリットで工夫がない
○ 満点にするにはどういった対策が必要か
 →顧客の問題解決提案をメインに!

などなど実は、応用事例は数多く挙げられます。

 

まずは3s活動の中で合理的な進め方を標準化して、その後あらゆる方向へ応用することをぜひおすすめしたい。

 

そのことによって自然と自らが問題を解決することが当たり前の職場に変われば、毎朝の職場への足取りがとっても軽くなることが期待できます。

 

いや、ぜひそうしたいですよね!
必ずそうしましょう!!

 

そのためにはまず3s活動をしっかり徹底して着実に進めることが必要とされます。

 

そのための基礎知識を今後も実例を踏まえながらあらゆる表現でお伝えできれば幸いです。

 

 

それでは今日はここまで
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

 

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

 

すべては企業発展のために
すべてはみんなの笑顔と元気のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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