層別とは?QC7つ道具の層別解析をわかりやすく解説

層別とは?QC7つ道具にも数えられる層別解析を知る

層別とはなにか?
別名:層別化とも表現されますが
皆さまはお聴きしたことが
あるでしょうか?

実は層別はQC7つ道具の
前処理的な役割を持っており
その重要性からQC7つ道具に
数えられる場合もあるほどです

ではそんな有用な機能である
層別とはどんなものなのか

今回は解説を進めていきましょう

 

目次

層別とはいったい何か?

層別とはどんなものか

まずはいつものように
調査してみましょう

【層別とは】
QC7つ道具のひとつ。データを年齢別などの同じ共通点を持つグループに分類すること。層別に分けることで、漠然としたデータの特徴がはっきりする。層別に分けたデータの分析に、パレート図やヒストグラムが利用される。

ここでもQC7つ道具のひとつと
表現されるほど重要な手法だと
いうことがわかりますよね

 

層別とは?を簡単に答えるなら
『分けて比べて違いを見つけること』
と表現することができます

得られたデータや調査対象を
同じ共通点や特徴をもつグループに
分けて比べて違いを見つけます

このグループを『層』と呼びます

統計的には層別に分けて解析するので
層別解析とも言います

要するにデータ細かくバラしてみて
よく観察していく方法ということです

 

例えば、不適合品のデータを
日付・曜日別、不適合項目別、
作業者別、機械・設備別、
材料・素材別、作業方法別などに
分けるというやり方です

層別はすべての手法の
前処理的な役割を持っていて
その活用範囲はとても広いです

 

層別の見方とつかい方

意外なのですが、多くのことは
分けて比べればはわかることが多く
データの中に潜んだ情報
つまり、違い、特徴、傾向などを
発見することができるんです

結構、使えるんですよねー

どんな時に使うか
・分けて違うを見る時
・問題解決を進める時
(現状把握(分析)、要因解析(調査・検証)、対策の実施と検証、効果の確認、管理の定着など
・アンケート調査をする時
(実態把握、顧客満足度調査など)
何がわかり何ができるか
・分けた項目(階層項目)の違い・特徴・傾向がわかる
・調査対象の共通点がわかる
・重要項目がわかる
・異常項目がわかる
・処置(対策)項目がわかる
・階層項目を管理できる

 

層別のポイント

層別の進め方としては
結果の違いを見ていく方向性と
原因の違いを見ていく方向性の
2方向があります

この2つの方向性について
もう少しお話しておきましょう

 

結果(特性)で層別する

結果(特性)で層別することで
要因の違いを見ることができます

たとえば、売上高(結果)について
売上高(結果)の多い営業所(原因)
売上高(結果)の少い営業所(原因)
の2つに層別して営業活動の違いを
比較します

さらに不適合品率が高い(結果)は
一週間の中で
不適合品の多い日(原因)と
不適合品の少い日(原因)とに
層別して、原因の違いを検討できます

 

原因(要因)で層別する

原因(要因)で層別することで
結果(特性)の違いを見える化します

特性要因図を作成して
大きな影響を及ぼしていると思われる
原因(要因)を取り上げて層別します

たとえば、
訪問回数(原因)が多い時と少い時の
売上高(結果)に違いがあると思うが
実は差がなかった事実がわかった場合
さらに商品数別や価格別で
層別し直すことで真の原因を探ります

また、作業者間で具適合品の出方に
差があると仮説を持っていたのに
実際にはデータの差がなかった場合に
機械・設備別や材料・素材別で
再度層別をして調べてみたりします

 

層別解析の進め方

層別の機能もかなり使えることが
お分かりいただけたかと思いますが
この層別はどのように進めればよいか

その進め方を下記の4つのステップで
説明していきたいと思います

【層別解析の進め方4ステップ】
STEP1:解決すべき対象を選択する
STEP2:層別の項目を決める
STEP3:データをとる
STEP4:解析して原因を探る

それではこのステップについて
もう少し詳しくお話していきましょう

 

STEP1:解決すべき対象を選択する

解決すべき問題、あるいは内容を
明らかにするために
どのようなデータをとるのか決めます

例えば、作業時間、費用、
不適合品数、不適合品率、歩留り率、
納期遅れ数など

これらを想定することによって
解決すべき対象を選択していきます

 

STEP2:層別の項目を決める

次にどのように層別するか
層別の項目を決めます

たとえば、
想像できる項目をできるだけ抽出し
まずはリストアップします

そしてその中からデータの変動に
大きく影響していると考えられる
項目に注目しながらデータを分けます

少し迷ってしまった場合は
逆から見て『何を知りたいか』
立ち戻ってみることも大切です

 

STEP3:データをとる

層別すべき項目が決まったら
その項目ではっきり分けられるように
データを取っていきます

そのデータを取るには
あらかじめ層別に分けられるよう
記録用のチェックシートを
デザインしておきましょう

 

STEP4:解析して原因を探る

収集したデータをもって以下の手順で
原因を追求していきます

 

①データを比べる

層別にあつめたデータを比べることで
違いを見つけていきます

その違いを見つけるには
グラフ、パレート図、ヒストグラム等
QC7つ道具が大活躍します

 

②データの違いを観察する

違いの大きな項目に着目して
その原因を追求して対策を
考えていきます

その違いはいったいなぜ生まれたのか
想像力を働かせながら見ていく
そんなチカラを磨いていきことが
必要とされます

 

③必要であれば新たな層別を検討する

層と層との違いがなかった場合には
新たに層別する項目を考え直すため
STEP2に戻ります

そして曜日別や時間別など
層別する切り口を変えてみてください

原因追求のためには
データをさまざまな切り口で層別して
違いの大きな項目を見つけることが
とても大切になります

 

層別とは?QC7つ道具にも数えられる層別解析を知るまとめ

さてQC7つ道具にも入ってしまうほど
とても有用な層別解析という手法

また違う機会にて具体例を
ご紹介できればと考えています

ぜひ皆さまにも活用していただき
より良い職場へと改善してください

 

 

それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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